編集者は遊ばなきゃ!

1972~1982年生まれの人たちはロスジェネ世代と呼ばれていて、いろいろ大変は目に遭ってるらしいです。
俺も世代に属するんだけど、つい最近そういう呼び名があり、自分の世代が割を食っていることを知りました。
そう、これって、ちゃんと社会人として頑張っている人にとっては切実な問題かもしれないけど、フラフラ生きてきた俺のような人間にはあまり実感のない話なのです。


ただバブルの時代ってのは経験したかった。
俺は現状ではバンド活動だけで喰えないから、第二の収入源として出版・編集の業界の片隅にこっそりいるんですが、この業界の一番良かった時代を知らないんです。
『編集王』という溺愛している激アツのマンガにこんなセリフがあります。


「編集者は遊ばなきゃな」


「酒、女、ファミコンは編集者の三種の神器」


うーん、退廃的で素敵。


実際俺がお世話になっている会社の社長もまさにこういうタイプの人間で、飲む打つ買うすべてに精通していて、もちろん仕事もできて、業界の大先輩として尊敬しているわけです。


でも俺が編集者になった時にはすでに業界は衰退傾向で、よく遊び、よく働く編集者やライターとしての理想像はちょっぴり昔話になってしまっています。


とはいっても、そういう気風は会社によっては濃厚に残っています。
俺が以前いた編集部は、何かがあるとすぐに誰かが酒を買ってきて社内で酒盛りが始まったし、仕事がどうしようもなく暇な時には社会勉強と称して、昼からパチンコや風俗に行ったりしたものです。
もちろん忙しい時の仕事はなかなか大変だけど、こういうガキがそのまま大人になったような空間にずっと居続けた俺は、ロスジェネどうこうっていう次元にはいないのだ。


【有刺鉄線次回ライブ】
11/2 下北沢屋根裏
http://www.yuutetu.com/