理想のサッカー



あえて先輩面していいですか?


なでしこの優勝が騒がれてるけど、俺は2004年のアテネオリンピックのときから女子のサッカーを見てるのだ。
実際にスタジアムでなでしこの試合を見たこともあるし(2007年春のW杯へのプレーオフメキシコ戦@国立)、なでしこリーグの試合も何試合が見たことがあります。

ベスト4になった北京オリンピックも当然全試合見たけど、このあたりから急になでしこが強くなりはじめた。
アメリカとドイツに続けて負けてメダルは取れなかったけど、テクニックとチームワークは、すでに日本の方が上だった。

日本に勝ったアメリカの監督が、なでしこのサッカーを理想のサッカーだと絶賛していた。


サッカーをどういう競技と定義するのかは人それぞれだけど、俺にとって良いサッカーとは、テクニックがあるのが前提で、それを試合の中で発揮するためのチーム戦術がしっかりしている状態。
この典型例はバルセロナであり、今のスペイン代表です。


それを女子で考えると、アメリカやドイツよりもずっと日本の方が理想のサッカーに近いのです。

どっかの誰かが書いていたコラムで、10年前のチャンピオンズリーグ決勝は、まるで肉弾戦だったと。
屈強な選手達が相手にサッカーをさせまいと、ガツガツ身体をぶつけあっていた、と。
でも今年のチャンピオンズリーグ決勝のバルセロナのサッカーは全然違って、テクニックとチームワークで相手を圧倒的に凌駕して、結果として優勝した、と。

そうなんですよ。
この例でいくと、ドイツやアメリカのサッカーは、10年前のサッカーなんです。
そしてなでしこのサッカーがバルセロナだとは言わないけど(ドイツのメディアはそう表現していたが)、少なくともサッカーの潮流の中ではずっと進歩的なのです。


サッカーは格闘技じゃないし、走力やキック力を競う競技でもない。
上手いチーム、連携が良いチームが勝つのが当然だと僕は考える。


今回のなでしこは、特にアメリカ戦あたりは惨敗していてもおかしくない展開で、勝つべくして勝ったとはとてもじゃないけど言えない。
ただサッカーとして目指すべき方向を迷わず提示し、幸運の手伝いもあり、最後の最後に精神力で難敵を撃破し優勝した。

ほとんど最高の結果で、とても嬉しいわけであります。

そしてスタメンの半数が東京ヴェルディの妹であるベレーザで育ったことが、なにより誇らしいです。
あの素晴らしいパスワークは、伝統的なヴェルディのスタイル、だということにしておきましょう!


7.30(土)
大地讃頌の練習会
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